美作市 お寺の大棟 改修工事 箱棟解体 水板瓦再利用 大棟修理
美作市 お寺の大棟 改修工事 箱棟解体 水板瓦再利用 大棟修理
寺院などの規模の大きな屋根の大棟で、板で箱型に作られた大棟を「箱棟(はこむね)」と言います。
一般的な日本家屋の大棟は「のし積み」で作られているので、あまり見かけることの少ない棟の形かもしれません。


このように棟が箱型になっていて、側面には「水板瓦(みずいたかわら)」と言われる、珍しい瓦を葺いています。今回の大棟の改修では、この水板瓦は再利用することになります。


水板瓦を傷つけないように、慎重に他の瓦を解体していきます。中の台土はボロボロになっています。


水板瓦を外すと、中の土台がコンクリートブロックで作られていることがわかりました。
通常は木の板などで箱型に土台を作っているので、この施工方法には大変驚きました。前回の改修工事は50年ほど前と伺ったので、その時の屋根職人さんが考えた方法なのかもしれません。

木の箱を撤去するより、かなり大変な解体作業になりました。平瓦や屋根地を壊してしまわないように丁寧にブロックを外していきます。


棟の端に取り付けている「鬼瓦(おにがわら)」も撤去します。鬼瓦は新しいものに交換します。
屋根の上にあると、そんなに大きく見えない鬼瓦も、実際の大きさは職人が抱えるのも一苦労なほど大きく立派なものになります。お寺の屋根は一般住宅よりも大きいので、鬼瓦もかなり大きなサイズのものが使われています。

すべてのコンクリートブロックや、棟の瓦を撤去しました。土もきれいに降ろして、新しい箱棟の施工に取り掛かります。