津山市西下 石州瓦の葺き替え 大棟の施工 のし瓦積み 耐震施工 のし積み8段 雁ぶり瓦の固定
石州瓦の葺き替え 大棟の施工 のし瓦積み 耐震施工 のし積み8段 雁ぶり瓦の固定
屋根の頂上部分に積まれる「大棟(おおむね)」は、見た目の美しさだけでなく、地震や強風にも耐えられるように、しっかりとした構造が求められます。
現在、屋根の施工はガイドライン工法での施工が法律で義務付けられています。
「ガイドライン工法」とは、全日本瓦工事業連盟が定めた耐震・耐風施工基準に基づいた施工方法で、地震や台風などの自然災害に強い屋根をつくるために、棟内部をボルト・鉄筋で補強し、瓦を1枚づつ緊結する構造になっています。


棟の強さは、1段目の のし瓦の精度で決まるといっても過言ではありません。水平をきっちり出し、左右の通りをまっすぐに揃えることがポイントです。1段目は、耐震ボルト(青い四角)と被覆鉄筋(赤矢印)とのし瓦を緊結線(黄色矢印)を使って、固定していきます。
耐震ボルトは、約900mmピッチ(約90cm間隔)で設置しています。このボルトが棟の芯を通って下地にしっかりと固定されることで、地震や強風による棟の浮き上がり・崩れを防ぎます。
ガイドライン工法では、棟を「点」で支えるのではなく、ボルト・鉄筋・緊結線で“骨組み構造”として一体化させるのが特徴です。これにより、従来工法に比べて耐震性能が大幅に向上します。



2段目には、被覆鉄筋は取り付けず、向かい合うのし瓦同士をむずび付けていきます。3段目には再び被覆鉄筋を取り付け、緊結していきます。被覆鉄筋は、1・3・5段目というふうに、一段飛ばしで取付けます。竹内瓦では、耐震ボルトのピッチ・鉄筋の通り・緊結線の締め具合まで、すべて現場で細かく確認しながら施工しています。



この現場では、8段目までのし瓦を積み上げました。
各段ごとに鉄筋や瓦を緊結しながら、寸法や通りを丁寧に確認し、棟全体のバランスを保ちながら積み上げていきます。
9段目には雁振り瓦(がんぶり瓦)を施工するため、8段目の上にも雁振り瓦緊結用の被覆鉄筋を取り付けました。これにより、最上段となる雁振り瓦も確実に固定され、棟全体の強度と美観を両立させることができます。雁振り瓦を固定する為に緊結線を通した穴は、コーキングを使用して塞ぎます。


大棟の施工が無事に完了しました。
棟から平部まで、ひとつひとつの工程を大切に積み上げ、丈夫で長持ちする屋根に仕上げています。
これからも地域の皆さまに「安心して任せられる屋根工事」をお届けできるよう、誠実な施工を心がけてまいります。






















