雨漏り修理 既存の瓦を再利用 防水シート張り替え 流水テープ取付 屋根地の排水処理
雨漏り修理 既存の瓦を再利用 防水シート張り替え 流水テープ取付 屋根地の排水処理
雨漏り修理のご依頼をいただきました。赤い四角の部分からの雨漏りです。

既存の瓦を再利用しての修理をご提案させていただき、修理費用を最小限に抑えていきました。
屋根全体の防水シートの張替と、対象部分のみの防水シート張り替えで二種類のお見積もりを作成し、対象部分のみの修理となりました。



雨漏り部分の瓦を取り外し、屋根地を確認したところ、赤い丸部分に雨水が侵入したと考えられる跡が付いていました。
雨漏り部分を接写してみると、雨水が桟木から侵入して、赤い矢印部分の防水紙が破れている所から、さらに室内に侵入し、雨漏りとなったようです。
青い矢印の部分の桟木を見ると、ここに雨水が溜まって、雨漏りしていない箇所にまで流れ込んでいる可能性がありました。既存の施工方法ですと、修理しても同じような現象が起こる確率が高いので、修理方法として、屋根地と桟木の間に「流水テープ」を取付けて、屋根地の排水を良くすることにしました。

瓦を取り外し、古い桟木も撤去します。やはり、ところどころに防水紙の痛みが見られます。
一般的によく使われている防水紙は「アスファルトルーフィング」です。その名の通りアスファルトを板紙や不織布などに染み込ませたものです。こちらは耐用年数があまり高くなく10年ほどで交換時期が来ます。
弊社が使用している防水紙は、このアスファルトルーフィングを改良したもので「改質アスファルトルーフィング」もしくは「改質ゴムアスファルトルーフィング」「ゴムアス」と呼ばれています。アスファルトのみの防水紙の欠点を克服するために、アスファルトにゴムや合成樹脂、ポリマーやプラスチックなどを配合し、耐久性を高めたものになります。こちらの耐用年数は20年とされています。

新しい防水紙を張り直し、桟木を取付ける前に赤い矢印の流水テープを留付けます。青い矢印が雨水の流れを示していて、屋根地に侵入した雨水も、流水テープと桟木の間に作られた隙間を通って、軒先に排水されていきます。
屋根地と桟木の間に隙間が出来たことによって、桟木に雨水が溜まることはありません。

図で表すとこのようになります。2~3mmの隙間ですが、あるとないとでは、大違いです。

取り外していた既存の瓦を葺き直して、修理の完成です。